『文芸漫談―笑うブンガク入門』(奥泉光・いとうせいこう)

文芸漫談―笑うブンガク入門

奥泉光が、作品同様まじめな話と大ボケを区別なく繰り広げる中、いとうせいこうはまじめな話も大ボケも区別なく拾いまくる。文学のあり方、少なくとも奥泉光にとっての文学が笑いながらよくわかってしまう充実した本。世界の片隅からでも世界を変えてほしい。京都で大人になった話がすごかった。


渡部直己の脚注は自分の好みの押し付けが激しくてちょっとうざったい。村上春樹が気に入らないのは勝手ですが、人様の脚注で言うことではないでしょう。かなり口を出しているわりに基本的な文芸用語説明がわりとほったらかしだし。


文芸漫談は引き続き行われるようなので、是非生で見てみたい。