ネタ単独公演「ロザンの11ベスト」 ルミネtheよしもと(2011.08.21)


ロザンのネタ単独を見たいなと思ったのはもう4年前。
前回の08の頃は、まだ夜のライブに出かけられる環境ではなかった。
しかしこんなに待たされるとは思わなかった(苦笑)
東京公演、観ることができました。
ご協力いただいた皆様に多謝!


この期に及んで何を書こうかと?
様子を知りたいという方は既に他を探しているでしょう。
あとネタに関しては、同じ尺じゃなくてもどこかでやる可能性があるものについて、どこまで言及していいのか…とぐだぐだしているうちにまた月日が経ちつつありました。


自分の感想はやっぱりここに書いておこうと思う。


ちなみに、いつものことですが、かっこよかったとかかわいかったとかキラキラしてたとかは基本書きません。
だってそうじゃなかったことなんてあった?←


客入れBGMはチャットモンチーヒラヒラヒラク秘密ノ扉。BGM選んでる人ってどなたなんでしょうね、音楽の趣味が近そうだなー。微妙に新曲は入れてこないところがまた。


以下、公演内容に触れます。





●オープニング

スタートは雅楽のBGM。
ステージ両脇に、タイトルロゴのパーティション
中央に、十二単姿の宇治原くん!
ど あ た ま か ら 出 オ チ で す か!
宇治原くん女装は結構鉄板ですが、平安女性は…この手があったかという面白ルックスでした。




●オープニング映像

ああー始まった…ほんとに始まったよ…と今更よくわからない動揺(笑)


楽屋っぽいところでタバコ吸ってる菅ちゃん。
なんか話してる宇治原くん。
港らしきところ?
雨の中、ビニール傘持って歩く二人。
シャッターの前で撮影用の表情を作る宇治原くん。
相変わらずちょっとぎこちない。
そして、カメラ向いてない自然の表情の方がかっこいいという。
#書かないんじゃなかったんか!


あんまり記憶がないので、違ったら誰か教えてください。


菅ちゃんにショートインタビュー。
08ベストとの違いは?
…特にないです
菅にとってロザンとは?
一番居心地のいい場所、だったかな?


宇治原くんにショートインタビュー。
11ベストとは?だったか?単独とはかな?
めっちゃ楽しみ。
コントは台本もらうから、ただやるだけ!


菅ちゃんの気負いのなさw
宇治原くんのは「やるだけだから自分は気楽なんだよーん」ぐらいの意味に取っていたけど、最後まで見てちょっと違う印象になった。
菅ちゃんが、はっちゃけやすいフィールドを用意してくれて自由にやれるから、めっちゃ楽しい!んだね。
以前トークで菅ちゃんに宇治原くんが、「お前よっぱらい方三種類あるよな」って言ってたのを思い出す。先輩とかいて失敗できない席、後輩ばかりで気楽な席、そして宇治原くんがいるからべろべろになってもOKな席。
このべろべろでOK席が、宇治原くんにとって、菅ちゃん台本のコントなんじゃないかなと思う。




●ヒーローインタビュー


プロ野球終了後のヒーローインタビュー。
司会宇治原くんが、お立ち台上の菅選手にマイクを向ける。


このときの宇治原スーツ、だぼだぼだったんだけど、司会ってそういうイメージ?普通のスーツだと漫才に出てきたみたいになるからかなあ。
一旦Vはさむから早着替えでもなさそうだし?


菅ちゃんが奔放にボケて宇治原くんがつっこむ、スタンダードなコント。


後半からすると、このコントはかなり台本どおりなんじゃないかなーと思えるかっちりした印象。
もう少し司会者ツッコミはっちゃけてもいいのになーと思ったけど、相対的には理由があるのかもしれない。という話は最後にまとめて。




●一万円


職員室に教師宇治原くん。スーツの上着替えてジャンパーだったかな。
呼び出された学生菅ちゃん。
田中の財布から一万円がなくなった件について何か知らないと聞くと
あっさり「僕です」と認め、驚く教師。


「お気に入りの」フレーズは気に入っている様子で何度も出てくるけど、これ大好きー!




●オーロラ


オーロラをツアーで見に来たらしいOL二人。
はしゃいでキャッキャとしているが、だんだん見飽きてきて…


大阪公演では機材トラブル?で途中で終わってしまったとか!
そんなことあるんだね…
前半だけでも、はっちゃける二人が面白かったー。
ただ、単にはっちゃけるだけ、みたいなコントを菅ちゃんが書いたらそれはそれでびっくり?


広子を押し倒して真上に乗る宇治原くんに爆笑するやら、制止していいのか迷うやら(もちろんまばたきを惜しんで凝視しましたが)
この辺アドリブだったのかなあ(fromエンディングトーク)
「今あなた本気で逃がれようとしているでしょう」とか
「小さい声でいつまでやってん?とか言ってんじゃないわよ!」とか(セリフ不確か)はアドリブだったような。




●ヒーローインタビュー翌日


スポーツ新聞で、夫のインタビュー記事を手に激昂する妻史子。
白地に青い花模様のロングスカートが可愛い。
ウィッグはオーロラと同じかなあ?妙にしっくり来ているロングウェーブの茶髪。
けど顔がてっかてか?
(と思ったらエンディングでその真相が明らかに)


ああーこれが見たかった!と言いたくなる宇治原長口上!
ああー今あんまり思い出せなくてもったいない。もっと思い出したい。
願わくばまた見たい。




●ボブ


交換留学でアメリカの学生を迎えているホストファミリーの宇治原くん。
もう日本に慣れたか?と、菅ちゃんつけ鼻の留学生ボブを気づかう。
が、常に上からの態度のボブ。


最初、じかちょの在日アルバイトのネタを思い出した。あれは「こいつ、間違って失礼なことをうっかり言ってるように見せかけて本当は全部わかってる腹黒いやつ…?」とだんだんわかっていくけれど、比較して言うと「うん最初から腹黒いよ?」というネタ。


いやーブラックだなー菅さんだなーw
ただ菅さんがブラックすぎるのが際立つせいか、このネタは宇治原君の印象がとても薄い。
菅さんのブラックさはツボにくること多いけど、こっち方向はあんまり好みではないなー。


ちなみにKOC三回戦のネタは「転校生ボブ」らしい。このネタを短めにまとめたのかな?(推測ですが)。
この単独から短いネタを持ってこようとすると、前後とほぼ絡みのないこのネタからってのはわかる気もする。ただこのネタは相当客を選ぶのと、宇治原君の印象が薄くなるので、見てないのにアレですがあんまり得策じゃなかったような気がする。


で、ファン脳乙って言われるの承知だけど、照準は準決勝だったんじゃないかと思うんだよね。一押しネタじゃなかったんじゃないかと。
ああ、準決勝予定はなんだったんだろなー。
あ、結果に異論があるわけではないです。
与えられた場で力を発揮できなかった以上、敗退は敗退。
勝ち残った芸人さん方には頑張っていただきたい!




●800円


コンビニのバイト面接中の宇治原店長。
いきなり時給を100円あげろという学生、菅ちゃん。と田中君?


1万円と同構成だけど、立ち上がりからいっちゃってる菅ちゃんw
「怖い!この子怖いわー!」という宇治原店長のコメントどおりーw
そして店長のぼやきもだんだんはみ出し、なぜか馬に!


大分わちゃわちゃw
アドリブ多そうだったなー。もっかい見たいなー。




●漫才


08ベストがそうだったから今回もオールコントかな?と思ってたので、嬉しいサプライズでした。
久しぶりの生ロザンなので、コントという役がついていない二人も見られて嬉しい。


前半は宇治原くんのカシコさを適用した桃太郎。
天使が食べてしまいました…でお客さんがさーっと引き、
菅「僕らを見たいと来てくれたお客さんにこんなに受けないとは思わんかった」
夜中考えたときは面白かったらしい。
宇「夜中考えるからや!」


前から思うけど、菅ちゃんて結構ホラー好きだよねー。
私はホラー苦手なのでセンサーが鋭いのです(苦笑)


後半は新聞勧誘。サザエさん




●幕間〜ロザンのドライブ


トークでの話の通り!各幕間に菅ちゃんの新車ポルシェでドライブデート。
デートとか言うな!って言われても、それ以外のなんなんだこれ!


ところで個人的な話だけど、わたくし現在、新米ドライバー。
や、免許は10数年前学生時代取ったのでありますが、卒業以外ほとんど全く運転していなかった。
けど、子供二人目をきっかけにマイカーを持つことになったので、じゃあ運転してみましょうかと。
いやー…免許なんて取ったっけ???という怖さ。
まあペーパードライバー講習は行きましたけどもね。


そんなわけで菅ちゃんを全然笑えません!
逆にね。
結構公道走ってるんだなー、すごい!って思った(苦笑)
私は車線変更が怖い(まだ一人でやるの怖いという)ので、車線変更を伴わない保育園の道までしか走れないー。
両脇車が止まってる駐車場にも止められないー。


と、とにかく見所満載のVでした。
これつっこんでるときりがなくなるので、あえて割愛!




●エンディングトーク


オーロラは機材トラブルで大阪公演では途中で終わってしまった話。
「後半そんなに受けてなかったので、あそこで終わっといてもよかったかもしれません」いやいやいや!


菅ちゃんが車に乗せた女の子にナビをまかせようとしたら苦手だったらしく
「アタシは宇治原さんじゃないねんで!あんなロボットと一緒にせんで!」
って言われた話は面白かったけど、菅ちゃんと付き合う人はみんな似たような歯がゆさに悩むのではなかろーかー。




●エンドロール


ここでスーパーバタードッグ「さよならCOLOR」がかかって動揺!
こ、この曲BGMにするような軽い歌詞ではありませんことよ…


さらっと聴き流した方も多いと思いますが、機会あらば、じっくり聴いてみてください。
自分の夢をかなえた人は懐かしく、そうではない人にはとても刺さる曲。





●おまけ ヒーローインタビュー翌々日


謎解きをしようとする菅選手を止めようとする史子。
しかし、やると言い張る菅選手。
史子の意外な一面が素敵でした!





●公演を終えて


ずっと心待ちにしていたのだからそりゃあ、多少いまひとつな出来でもきっと楽しいだろう。そう思っていた。
そして実際は、思っていたよりもずっとずっと面白かった。


ネタやってるロザンがこんなに好きだったんだなって改めて実感した。


ロザンの単独を昔から見ているわけではないので、あくまで08ベストとの比較だけど、より持ち尺全体を見渡した構成になった気がする。


スタンダードなネタをやっておいて、同じような構成のネタを再度やってアレンジする。
それさっきやった!ってとこで笑わせる。
さっきと違う!ってとこで笑わせる。
また田中か!
とか、
そのキャラそんな人なの?!
とか、じわじわ世界観を広げる様が楽しい。
繰り返しながらアレンジを広げていくのは、音楽の展開に似ている。

もう少し捻ってくれてもいいなあと思う反面、同じようなネタばっかりでなんだかつまらない、みたいな誤解も生みそうなのでさじ加減は難しいのかもしれない。


それから、一番最初にやることになる「スタンダードなネタ」がかっちりしすぎると、宇治原くんがあんまり際立たなくなるのはもったいないな。


宇治原長口上大好きな私としては、一番気に入ってるのは「ヒーローインタビュー翌日」。これ、もし次にやる機会があったらまた違うセリフ入るんだろうなー!見たいなー!


さてもはや単独内容に関係ない邪推が続きます。
今回の単独ってそんなに前からの準備じゃないと思うんだよね。ルミネ10周年のおめでとうコメントで言及されたのが布石の最初だった気がするんだけど、せいぜいこの頃、下手したらコメント後に「…単独、そういえばやってへんなー」ぐらいの感じで決まったりしていないか?


菅ちゃんの頭の中に、ネタ単独が全くなかったかといえばそうではないと思う。日常の中で、もし次コントやるなら…みたいな意識はずっとあるんじゃないかな。ただここ数年は、京大芸人と京大少年が優先だった。


話が飛ぶようですが、最近全国ネット進出はちょっと落ち着いてきたんだろうな、と思う。
もちろん、非関西のファンとしては全然露出は物足りないさ!
でも、たとえばハンサム芸人の頃から比べれば、ずいぶんな進歩だ。
「この人はクイズによく出ている宇治原の相方です」的な紹介なしに出演できるようになってきている。
まあ今でも、ロザン宇治原て芸人なの?レベルの認知度の人は多いけど、そういう人は今相手にしても仕方ないので。


お笑いもネタ番組が減ってきて、3年前テレビにたくさん出てたけど、今全く見なくなっちゃった芸人の方がずっとずっと多い。
そういう中「現状維持」できているのは、すごいことなんだと思う。
ただテレビでは「伸びる」のは難しくなってきているのも感じる。


そういう中で、ネタ単独をやろうと、舞台に立とうと思ってくれたのはとても心強い。


準備が短いせいで、ん?ってところはあった。
でも、早く観客に届けてくれたことが嬉しい。

お笑いやってる人たちには様々な流儀がある。
自分達が「これが一番面白い!」というものを突き詰めて、それを完成させてから初めて観客に見せたい、という人もいるだろう。
でも、ロザンはそうじゃないと思う。


漫才でもそうだけど、ロザンは観客の、もっと言えば「場」の空気を大事にしている。お客さんが喜んでくれる舞台をやろうとしている、と思う。


その意味では、二人でじっくり稽古することはもちろん必要だけど、観客がどう感じるかを知らなければ良いものにできない。
ウケたところ、そうじゃなかったところをふまえて、これからブラッシュアップしてくれたら、とても嬉しい。


次回は来年夏あたりに…と言った菅ちゃんに、観客も宇治原君も「…ほんまやな?」3年も待たされたらそりゃ、懐疑的になるわけですが(苦笑)
でも今の時点では、私は結構信じている。


久しぶりにがっつり取り組んだネタ単独。もっと出来たはずだ、って変えたいところがいっぱいあるんじゃないかな。
磨き抜かれた次の単独に期待している。


今回DVD化がなさそうだし(わかりませんけども現時点で)、フライヤーもなかったのは、久しぶりだからちょっと臆病になっていたりしたんじゃないかなあ。
次回自信作!ってなったら、DVD化してほしい!


あ、最後に。
大政奉還コントが見られなくて残念(それ?