『神様ゲーム（麻耶雄嵩）』

うーん。麻耶作品は初期の３冊ぐらい読んで、、あまり得意ではなく（面白さが理解できず）興味を失ったのを思い出す結果となりました。

まあ出尽くした話かもしれませんが、ミステリーランドが児童もターゲットなのを考えると、これは出すときもう少し考えるべきだったのではないかと思う。児童が読むものを制限するべきということではなく「児童向け」とする本はある程度ルールに則るべきだと思う。

ちなみに、主人公含め登場人物のほとんどが子供ではあるし、言葉づかいはひらがなを多用して平易だけど、子供特有の何かを物語に組み込んではいない点もちょっと芸がないのではと思う。他のミステリーランドを読んでいるわけではないので、比較してでの意見ではないけど。

子供が考えたり悩んだりすることって、もっと突飛で残酷だったりすると思うのだ。その方向での「問題作」ならまだ意義があるのかもしれないが。

「子供向け」を取っ払うと、結局既出の麻耶雄嵩らしい作品だなあとしか思えない。「蛍」が面白かったのだが、個人的には、やっぱり無条件に手に取る作家じゃないなあ。