『グッドティーチャーII』(2010.03.21.フジテレビ)


運よく観覧に行ってきました。
誘ってくれたNさん、譲ってくれたRさん本当にありがとう!


ということで、関東ローカルなので番組レポでもありつつ、観覧視点メインで。


グッドティーチャー』は以前深夜枠で一度放送され、好評につき第二弾とのこと。
「親子」「友達・恋愛」「教えて!芸人ティーチャー(一問一答)」「将来」四部構成になっていました。放送時は「教えて!芸人ティーチャー」は他の3つの合間に挟まれていましたね。


この番組はおよそ1時間半なんですが、収録は4時間弱。休憩は多少あったものの、なかなかの長丁場でした。
そして、観覧者への案内に書かれていた収録予定時間は3時間。
全体の構成がわからないまま、3コーナー目が始まっても宇治原君が出てこないのでかなりひやひやさせられました(苦笑)
半分ぐらい、帰りにTwitterで「宇治原君でませんでした(号泣)」と書く自分が脳裏に浮かびつつ、3つめの一問一答の直前に後ろのセットが「勉強」や「将来」系の質問になったことに一縷の望みをかけ…。
一問一答終了後、収録終了の様子ではない。まだあるみたい。よかった!と、出演者が出入りするドアが開き、通路が見える。
そこに黒いショートジャケットと赤いパンツの宇治原君が!
休憩時間だったのでロザ友さんとわあわあドヨめきました(笑)


最初のコーナーは出演者ひとりずつ呼び込みだったけど、本番前に着席する模様。
宇治原君もスタジオに入ってきた。相変わらず細っ。
ジャケットの袖を折り返していて、背中から白いインナーがちらっと見える短さ。あんまり見たことないような?
インナーはモノトーンのドット柄?と思ったら白抜きの星でした(放送で確認)。
席に着いた宇治原君は、目の前の中学生だけでなく、後ろの観覧席にも目を向けて、ちょっときょろきょろしてました。
収録中も、カメラや司会や中学生だけじゃなく、こちらにも目を配ってくれたのはちょっと嬉しかったなあ。
贔屓目かもしれないけど、一番観覧席を見てくれた気がする。大人層の方がファンが多いから安心したかったのかな?


最初は中学生たちのVTR。VTRはあとでゆっくり見られるということでずーっと宇治原君見てましたが(キモくてすいません!)リアクション豊か。
なりたい職業「公務員、サラリーマン」「将来が不安、92%」とかにええー?と眉をひそめていた。


オープニングの未公開部分。正確な文言ではないのでご了承を。
今田(以下今)「ほんと勉強しておけばよかったーって思うよなー。二十歳ぐらいに芸人になったときは『せんでよかったー』と思ったけど、クイズ番組で日本地図の47都道府県がわからず右往左往してみぃ?どうですか宇治原ティーチャー!」
いきなりのフリ。
そりゃこの面子なら、宇治原君が回答のメインであるのはこの時点で想像ついた。
宇治原(以下宇)「僕は逆に、勉強しててよかったなあーって思いますねー」
今「そやろなー。クイズで活躍するわ、キャバクラでモテまくるわ…」
宇「今田さん!」


中学生から質問。この辺はほぼフルで放送されていたかと。
中学生「不景気でいい大学を出ても仕事につけないのにどうして勉強しなくちゃいけないんですか?」


宇「実際のところでも、やっぱりいい大学行ったほうが少ないながらも選択肢は広がりますよね。逆に就職しにくくなればなるほど、勉強できたほうが有利になると思う」
この辺は、大人なら普通にわかることだけど、ニュースとかで「いい大学に入ったのに就職で苦しんでいる学生」しか取り上げられないから勘違いしちゃうんだろうねー。本当は、高学歴じゃない人たちはもっともっと苦しい思いをしている、というか厳しすぎて最初から諦めている人すら多い気がする。


「なぜ勉強しないといけないのか、めちゃくちゃ簡単に言うと、情報処理能力を取得するため」
一同ぽかーん(笑)
その説明が難しいよ!と芸人たちから期待通りのツッコミ、そして
今「な、何をー!」
と突然怒ったように反撃する今ちゃん、それを慌てて制する宇治原君。
手のひらをボールを受け取るみたいに丸くして前でぶるぶる振る、平成教育で「二度と振らんといて下さい!」の時のポーズだ!かわいい!
今「すいません理解できなかったんで、悪口言われたのかと思いました!」
この辺は今ちゃんさすがだねー。関西ローカル「今ちゃんの実は…」でカシコ宇治原君をいじり慣れているのもあるんだろうけど、熟練の技!


宇「たとえば国語でいうと、漢字の読み方がどうだとか、理科でこれを反応させるとこれができるとかどうとかは、全然どうでもよいんです。それじゃないんです勉強してんのは。その話を聞いて、これはこういう理由でこうなったんやなとか、歴史だったらある事件が起こったことでそのあとの出来事があったんやなとか、先生の話を理解して次自分で考える能力を鍛えているのが勉強するということ」
あちこちから感嘆の声。
今「それいつぐらいからわかったん?」
宇「小…2ぐらいです」
「ウソだー!」とやいやい言われる(笑)


今「オレらは『とにかく覚えなあかん』言われたわー」
宇「それがだから、勉強が嫌いになる理由なんです」


確かこのあと(だったと思う)、もうひとつ宇治原君の説明がありました。
前にインタビューとかで答えていたので、ロザンファンは知ってるかも。
「部活の、たとえばバスケットボールやってたら、ドリブルとかシュートだけ練習するんじゃなくて、どの部活でも必ずランニングをやりますよね。今勉強してるのはランニングのようなものなんです」


多分このあとの富士山の話と重複するから割愛されたんだと思うけど、こっちのたとえも学生さんにはすごくわかりやすいと思うので、残念だなー。


今「めちゃくちゃええこというねえ…確かにそう言われたら、すごい…みなさん説得力ないですか?」
という今ちゃんに頷く中学生。


宇「これは偉い評論家の方に聞いた話なんですけど、ものすごい堅い鉄柱をたても何百メートルもの高さだとどこかでぽきっと折れる。一方、土や岩で出来ている富士山は3000メートル超なのに倒れない。なぜ倒れないのかというと、裾野が広いから。柔らかいものでも裾野が広かったら高くできるけど、狭かったら鉄柱でも無理。今、中学校高校、あるいは小学校でいろんな勉強をするのは、裾野を作ってるのと一緒だよと」
今「一見役に立たんことでも、裾野やと」
宇「裾野がないとどっちの方向に伸びるとしても倒れてしまうということです」
今「…こーれもわかりやすい!」


芸人たちからも拍手が。


今「わかった。お前司会やれ!」


この辺の前後、ちょっと場所は怪しいんですが
今「裾野…大事やなあ。よし、俺も裾野広げよう!いろんな仕事しよう。ロケとか行くわ!」
芸人陣「止めてください止めてください!」
というくだりがあり、真面目ながらもわちゃわちゃしていました(笑)


このあと椿鬼奴の話を、どこに着地するのか迷いながら聞く宇治原君。
口開けて笑ってるのとか横顔とかちゃんと抜かれていてよかったなあ。


今「裾野の話…台本に書いといてよ!」
と言っていたということは、アドリブだったんですかねー。さすが。


二人目の質問、和太鼓を継ぐという男の子。
「将来が不安でも和太鼓の道へ進んで大丈夫?」
実はこのキャプション、彼が言いたいことを伝えられてないのです。


今「宇治原ティーチャー、どうぞ!」


放送ではカットされてましたが、ここで宇治原君は質問内容を彼に確認していました。
「(和太鼓奏者がたくさんいるので将来が不安なので)勉強と両立する方法を知りたいってこと?」
これは若干ニュアンスが違って、彼は和太鼓がやりたい、という意志はもう固まっている。和太鼓を極めるために、(苦労してきたであろう)芸人たちに経験を聞きたいと。
「聞かれていることを正確に把握する」ってことはまさに「理解力」につながることなんだよね。ここカットしないでほしかったなあ。


宇「これは、キャラを押してるとかではなく」と前置き。
宇「勉強をめっちゃがんばった方がいいと思うんですよ。一見、和太鼓の練習にめっちゃ邪魔に思えるんですけど、ぼくらが中高生のころ言われたことで、体育会系のクラブに入ってる子の方が、成績がいいと。体育会系の子は練習時間ものすごい取られているけれども、帰宅部の子より成績が上。これは、何かを必死にがんばっている子のほうが、どうやって時間をうまいこと使おうか、すごく考えてうまくなっていく」
最初、んー微妙に話がそれたか?と思ったけど、だんだん納得できる話に。
ただ、練習量が多いクラブは体育会系だけじゃなくってよ!と個人的には思った。というのはおいといて。
宇「和太鼓をメインにおくなら、学校の勉強とか、他にも何かクラブをやってみるとか、他にも必死になることができたほうが、和太鼓奏者としても一流になるんじゃないかと」
この話をしているとき、宇治原君は質問した男の子をじっと見ながら話している。そして「学校の勉強」があまり響いてないことを読み取ったんだと思うんだよね。だから「他のクラブとか」と違う例を出した。
こういうところがねーさすがだなーと(あ、もういいですか?)


このあと、
狩野「自分は和太鼓奏者になるって言い切って突き進んでは?」
今「一回和太鼓にぐっと打ち込んでほかの事は忘れてもええんちゃうかなあ。本当にそれが自分にとって人生かけるものなのか確かめるためにも。それで嫌だったらやめてしまってもいいと思うし。やめて逆にやっぱり『和太鼓しかない』って思うかもしれない。運命みたいなものがあるんやないかなあ」


二人とも、キャプションの「将来が不安でも和太鼓の道へ進んで大丈夫?」に対しては、すごくいい回答だと思う。
ただ、これだとこの子の悩みには答えられてない。
上にも書いたけど彼は、和太鼓奏者になろう、ということ自体にはもう揺らぎがない。これは中学生としては普通ないことだと思うし、本当にすごい子だなあ。
だから、狩野や今ちゃんの言うようなことは「もうやっている」。


そして、お母さんからの手紙。
…ダンスにも興味があるらしいことが判明する。
ダンスの経験って絶対和太鼓奏者の役に立つと思うんだよね。
…結果的に、宇治原ティーチャーの言うことは本当に当たっていたようです。
すーげー。


手紙の後、今ちゃんが「興味があることをやってみるもよし。」に意見が変わっていたのがこれまたさすがでした。
番組の進行してるだけじゃなくて、彼に一番かけるべき言葉をちゃんと模索しているんだなあ。


さてコーナー終わりのグッドティーチャー判定。これはまあ、他二人が完全に当て馬状態すぎて、圧倒的に宇治原君でしたねえ。
宇「逆に選ばれなかったらどうしようかと思いましたよ」
確かに!
他のコーナーの竹山ティーチャーみたいなタイプがいたらどうなってたか、見たかったなあ。


他のコーナーはそれぞれ1時間ずつ収録していたけど、宇治原君が出た「将来」は40分くらい。でも放送だと各コーナー同じくらいの尺になっていたことから、V採用率が非常に高かったことがわかります。


一問一答も出てほしかったなー!質問答えなくても並んで座っててくれるだけでよかったのに!
ただ、1コーナー目だけ出たバッドボーイズ二人も出てなかったし、仕方ないか。逆に、絶対Vを使うから、ほかの芸人を優先したのかも?(楽観的ファンフィルターすぎる?)


最後の締めコメント。
加藤アナ「どうでしたか今田さん?」
今「もちろん宇治原ティーチャーはよかったけど、竹山や大木ティーチャーも…」
想定だとここは「意外によかったティーチャー」を語るところだと思うんだよね。「もちろん」つきで名前出してくれてありがとう。


宇治原君は期待された方向性で、期待以上のボールを投げてくれたなあという印象。ファンとしては聞いたことがある話が多かったけど、そういえばテレビでこの手の話をする機会が意外となかったんだなあ。
ああこれ、ゴールデンならよかったのに!


特に今回の「将来」のコーナーは、完全に宇治原君ありきでした。彼がいい回答をしてくれるのは自明すぎたから、対抗馬がボケキャストという。鬼奴は自分の立ち位置をほんとうまく生かしているなあ。彼女のコメントVは、多分すべて放送されています。他にそんな出演者いないと思う。
狩野は、どのぐらい狙ってるかはわからないがいつも通りのヘタレ具合でした。よいチームプレイ。


他の出演者についても、今ちゃんのMCとしての凄さとか、しずるいじりとか、村上の予想外回答とか、藤森君の信頼されっぷりとか、書きたいことがたくさんあるんですが、たくさんすぎるので次回。すみません!