『行列のできる法律相談所(2009/07/26放送)』

フジの26時間テレビは退屈極まりなかった。
もともとテレビが仕込んだ感動にあまり興味がないので。どうせいろいろ仕込んで感動を演出するなら、募金集めればいいのに。あるいは行列のオークションみたいなのとか。
そしてヘキサゴンも興味ゼロ。ちゃんと「六角形」だった頃は大好きでしたが…
2歳の娘が「トゥース!」と「鬼瓦」を覚えたのは爆笑しましたが、オードリーはあきらかに視聴率稼ぎで出ているだけだし。
その上に平成教育学院が休みなので超迷惑!だった。
笑いに徹した昨年とは雲泥の差。

で、フジが終わった直後に「行列」。収録の段階で、フジの「感動エンディング」の直後なのはわかっているはずで、どんな企画を用意しているのかなーと観てみたら、経費削減若手芸人スペシャルの第二弾だ!前回はロザン目当てで見ましたが、今回も面白かった。
行列の法律相談やトライアスロンには興味がないけど、このSPは面白い。
紳助が語るテレビ業界話、芸人話は結構好き。さすがM-1作った人だなあ。

若手を次々プロデュースする理由とか、漫才は何十年も研究を続ける職人の刀で、テレビ番組で笑いを取るのは使い捨てのナイフとか、70%の自信が勇気をくれて30%の不安が努力を生むとか、いろいろ面白かったけど、特に印象に残ったこと。

同世代の同性が大事

一発屋芸人がなぜ一発屋で終わるのかというと、笑っているのが子供だから。子供はすぐに飽きて新しいものに移っていく。芸人が長生きするには、自分と同じ世代に受けなくてはならない。特に同性が大事。芸人が歳を取るのと一緒にお客さんも歳を取るから、ずっとやっていける。
ダンディが「じゃあ僕新橋で路上ライブやります!」と言ったのが面白切なかった。
彼はまさに「子供にしか受けない芸だったので沈んでいった」典型だもんなあ。逆に、ダンディが今から同世代に支持される芸人になったらそれはそれですごいなあ。

直接説明していなかったけど、同性っていうのは言い得てますね。男性芸人が女性にルックスで人気を得ていても、長くは続かない(芸人としては)。逆の例、女性芸人が男性にビジュアルで受ける…という例はあんまり多くないけど(男女で人気格差があると浮かぶのは鳥居みゆきぐらい?あれは芸風が独特すぎてケーススタディになるのか不明だけど)、同性に受けないと長続きしないってのは確かだと思う。

ルアー

羞恥心をはじめとする、自分がプロデュースするタレントたちはルアーみたいなもの=偽物で、ただ水中にあるだけでは誰も食いつかないが、プロデュースする側が巧みに動いているように見せかけることによって食いついてもらえる。
偽物だってあっさり認めるのねー(笑)
釣り人が飽きちゃうと大半しずんでしまうけど、実力があると、自分で泳ぎだしたりするのがまた興味深い。ヘキサゴンファミリーに本物の魚はいるのでしょうか。もともと実力があるFUJIWARAあたりはおいといて…

劇場

オードリー若林が、テレビなど他の仕事が増えて、舞台に立つ機会が急速に減ってしまったそうで。前は月20本くらい立っていたのが今は1本だけになり、腕が鈍っているのを感じるとか。これに東野が「腕が鈍るってどういう感じ?」と聞いていた答えが気になるが、紳助が「吉本の劇場でたらええ。メールしといたる」と言ったときの若林の喜びぶり!ナイツも食いついてましたねえ。「吉本の何が一番うらやましいかって、劇場持ってること」なんだそうですよ。本当に舞台での漫才が好きなんだなー。若林はもともと好きだけど、一層応援したくなりましたよ。
そんな若林に「俺は一生漫才やりたいんだけどお前どうなんだ」と聞かれ「パネラーやりたい」と答えた春日は一回沈んでみてもらいたい。


と、ここまでで一旦中断していましたが、そっと誤記を直して続き。
だんだん関係ない話が増えてきた。


まず「劇場」の続き。
オードリーやナイツに、よしもとの劇場に出る機会を与えてあげてほしいな、と思う一方、オードリーは今は難しいんだろうなと思う。少なくとも、他の芸人に混じって出る、というのは厳しい。やるなら単独ライブだろう。でも若林が「やりたい」と思っているのは多分そっちじゃなく「オードリーのファン以外もいる」客席を前にした「劇場」なんだろうなあ。ファンばっかりのライブでは刀の切れ具合はわからんだろう。
ナイツは吉本の劇場に普通に出られそう。普段やっている浅草と違う客層で勝負できたら、それこそ「同性に受ける」漫才ができそうだなー。っていうか劇場で見たい。
が、ナイツをそこまで育てることは吉本にとっては諸刃の剣なわけで。他社のライバルで客引きをする代わりに、鍛える機会を与える…一回くらいなら話題性で吉本のメリットも大きいんじゃないかなー。

10年後のテレビ業界

紳助の予言だと「くりぃむ上田が日本中仕切っている」そこまで上田評価が高いとは思わなかったのでちょっと意外でした。紳助はなんだかんだいって「最終的には人間性」という主張なんだよね。「男気あるええ奴や」が大事と。
うーん、上田は確かにMCの腕はありそうだけど、日本中まで行くかなあ…まあ紳助は確かに今のペースではやってなさそう。沖縄に隠居しているか、あるいは政界か?
10年後の業界地図はほんとにどうなるんだろうねー。いろんな流行り廃りはあるけど、司会含めて番組を先頭に立って作っていける人って一朝一夕には生まれてこないだろうから、今テレビに出ている誰かなんだろうなあ。今そこまで売れているかは別として。
年齢的なところだと、松ちゃんあたりがピークな気がするけど、彼はそこまで「売れる番組を作りたい」というよりは、自分が納得できる笑いを追及していく感じ。浜田は正直、最近彼がメインの番組を見ているのでわからん。で、少ないお笑い知識からの推測だと、一番手広くやってそうなのは今田耕司あたり?
個人的には、内村に頑張っててほしいけど、時代がどう転ぶか、かなー。
レッドシアターでコントがどのくらい一般に受け入れられるかが勝負?
あとは、今まで騒がれているわりに進まないメディアミックスがどれだけ進むのか。
テレビ局で有料の動画配信をもっと促進してほしいなあ。
本当に観たいコンテンツなら、youtubeとかに素人がアップした質の悪い動画をタダで観るより、少しお金払って番組制作に貢献しつつ満足できる画質の動画を観たいよー!

オリラジ

デビューしてわずか半年で大ブレイク、一時はゴールデン含め冠番組4本も持ったがその後下降…というポジションらしいけど、実際は若手でこれだけテレビ出てたら十分順調だよねえ。いいともレギュラーだし。
今回、東野以外の芸人5組で、与えられたチャンス以外でもどんどん突っ込んでいった中田はやっぱりすごい。あるいは、他の芸人たちも頑張ったのかもしれないが、あれだけ放送で使われた中田はすごい。東野と紳助はふざけ半分で「一旦沈んで腕上げてきたなー」って言ってましたが、結構本音じゃないかと。
LIVE STAND 09の感想をあちこちのブログで読んだけど、オリエンタルラジオは評判よかったので、最近のネタを見たいなー。