『小説の自由』(保坂和志)を読んだり読まなかったり

 そんなわけで読書が進まないのであった。『小説の自由(保坂和志)』を読んでいたのだけど、この本は少し読むたびに何か考えてしまい、いっそう進まない。
最初の方はとりあえず、小説の話というより認知心理学的な話が多い。興味の赴くまま脱線し、話がずれたりふくらんだりしつつページが終わりに近づき(元が連載なのだ)、つまり結論を見てみると、ほーら本線と関係あるのでした。とするやりかたは、自説の反例を吟味して自説の解釈をふくらませていくフロイトみたいでわりと苦手だ。