『ハリーポッターと炎のゴブレット』

ハリーが通うホグワーツ魔法魔術学校では、“三大魔法学校対抗試合”が行なわれることに。本来なら17歳以上の生徒しか出場できないのだが、何者かの策略によって、ハリーも選手として、危険な戦いに挑むことになる。(MovieWalkerより*1

うーん中途半端だなあ。エピソードを盛り込みすぎて全て物足りない感じ。

一番印象的だったのは予想通り、ハーマイオニーのドレスアップでした。階段から降りてくるシーンの少しはにかんだ笑顔が愛くるしい。10分くらい彼女のダンスシーンでよかったのに。



ハリーが自分で立候補したと思い込むロンとの仲たがいや、クラムにダンスの誘いを受けたハーマイオニーの複雑な恋心、ハリーとセドリックとの友情といった学園もの的な面白さをもっと見たかった。ハリーの初恋はあんなに宣伝していたのにアレだけかよ。ところで無粋ながら、もう少し華のある子はいなかったのでしょうか。や、あれでたとえば、すごく性格がよいとかエピソードがあればそれはそれで納得だったんだけど。


あるいは、代表たちの熾烈な競い合いを見たかった。三大魔法学校対抗試合って、代表4人しかいないのな。
せっかく来訪した他の学校の生徒たちは、代表以外ほとんどスルー、いないも同然。代表も、ハーマイオニーと絡むクラムは少し出番があるものの、女の子の方はぜんぜんいいところなし。代表になっただけの実力を少しぐらいは見せてほしいなあ。対ドラゴンなんて、ハリー以外戦ってるシーンすらないし。


「対抗試合」なんて、描き始めたら長時間が必要なネタを、ヴォルデモートの重く暗い話が大きく動く回にやるのが間違ってるというか大変というか。両方やりたいなら、もっと時間を延ばすしかなかったんじゃないだろうか。お子様需要を考えると難しいのもわかるけど。


お子様といえば、やたらグロテスクな怪物が多くて、小さい子は少ないと思われる字幕版の会場でも子供が怖がっていましたが、吹き替え版は大騒ぎだったりはしないのだろうか。子供に怖がられても迫力あるものを作りたいなら時間も延ばせばいいし、子供向けに徹するなら怖いシーンはもう少しぼかせばいいと思うけどなあ。ほんと、全般的に中途半端なのです。


ヴォルデモートとの戦いでも、ハリーはたいしていいところがない。もともと魔法の威力の強さをアピールするというのはCG頼りになりがちではあるんだけど、自作以降にとっておきたいのか控えめ。結局両親頼りだし。