『群盗、第7章』

 時代が錯綜する構成、ある時代王様だった人物が別な時代の浮浪者となる。皮肉をこめた描写が満載なんだけど、拷問の話にブラックな笑いを持ち込むバランスは私にはちょっと無理でした。全く笑えない。
 観たくないシーンが多すぎて、正直、早く終わらないかなと思ってばかりだった。
 もうちょっと緩急というか、ブラックすぎない描き方の時代をもってきてもよかったんじゃなかろうか。
 こんな時代に生きたくない、と思わせたいのならまあ意図どおりなんだろうけど、私としては、こんなにシニカルな映画に限らず、大体どんな国の過去も「こんな時代に生きたくない」なんだよね。女って市民扱いされてないし。