参加型音楽配信コミュニティ「レコミュニ」

ソーシャルネットワークを組み込んだ、音楽ファンのための新しい試み*1。大変面白そうではあるのですが、詳細を読んでみるといくつかの疑問が。私の読解力が足りないのかもしれないので、「それは勘違い」ってことがあればご指摘いただけると幸いです。

  1. 「コンテンツ価格は権利者が決定します。ただし最小単位は10円、最低価格は50円。推奨は100円です。」権利者というのは(メジャーなアーティストなら)レコード会社ということだろうか。他の音楽配信と比べても大分安い気がする(つづく)
  2. 「“recommuni”の手数料は、「50円もしくはコンテンツ価格の50%のどちらか安い方」とします。」「権利者への分配額=コンテンツ価格− “recommuni”手数料−著作権使用料 とします。」コンテンツ価格が100円だとしたら、権利者には50円-著作権使用料以下しかいかない、ということ。こんなんでOKしてもらえるのか?アーティストはちゃんと儲かるのか?単価がもっと高くないと、配布許可してくれる権利者が少ない=結局機能しないのではないかという危惧が。recommuniの手数料はというと、次に書くポイントにまわると思われます。
  3. アップローダーには、その楽曲がダウンロードされるごとに5Pのインセンティブを付与します。原資は“recommuni”が負担します。」ちなみにポイントは10P=1円。ここが一番疑問なんだけど、たとえばあるアーティストのCDが新しくリリースされた場合、単純に最初に音源を得た人がアップローダーになる。平日発売日にCDショップオープンと同時に買える人が有利ということに?たったそれだけで、ダウンロードの数だけお金が入ってくるって変じゃない?アップロードした時に多少のポイントがつけば十分では?
  4. 「信頼できる友人である」ことと「音楽についての意見を信頼できる」ことって正直全然違うなあと思う。私がもしもこのコミュニティに入ることがあったら(紹介されなきゃ入れないからねえ)、ほしい曲をたとえ知人が推薦してるとしても、レビュアーとして一番よかった人を通して買うと思うけど悪く思わないでください!ただ、もちろん「必ずコミュニティに知り合いがいる=あんまり変な言動はできない」って制約は働くだろうし、ソーシャルネットワーキングを使う有効性はあると思いますが。。
  5. 結局のところ、アーティストやレコード会社や事務所のコネというか力の影響が全然ないとは言えないような気がする。

なんて話は、私が勘違いしているのでなければ、まあとっくに出てそうですから、続報を待つってことで。
と、疑問ばかり書くのもなんなので、良いと思う点についても書こう。

  • 「ダウンロードされる動機となったレコメンドの提供者(アップローダーも含む)に、1ダウンロード毎に5Pのレコメンド・インセンティブを付与します。」というのは、レビュアー側もやりがいがあるしよいと思う。ただ、どんなに丁寧なレビューよりも知り合いのレビューにポイントをつけないと悪いような気もする。ソーシャルネットワーキングの弱点か?
  • 「アップロードされていない楽曲についてリクエストを送信することができます。持っている人はそれに応えてあげます。これもひとつのレコメンドのかたちと言えるでしょう。」絶盤になっちゃった音源が手に入ったらうれしいよなー。あと、アーティスト本人に声が届くなら、ライブバージョンとか出しやすくなるかも?